人の為にという決意
こんにちは。
足立佑介です。
今回は、「犬丸徹三」さんです。
彼は大学を卒業したものの成績はあまり良くありませんでした。
その為、希望していた外交官には就けず、
なんとかありついたのがヤマトホテルでのボーイの仕事でした。
日本から上海、ロンドンのホテルへと転々としており、
とあるクリスマスに大きく決心したそうです。
「自分はこれまで自分のためにだけ働いてきた。だからロンドンに一人の友人もなく、わびしいクリスマスを味わわなくてはならなかったのだ。今後は可能な範囲で人のために働こう」と。
当時ロンドンの人々のクリスマスの過ごし方といえば、家族や親しい人と食卓を囲みながら祝うというのが常だったそうで、
親しい人がロンドンにいなかった彼は孤独の中そういった決心をしたのです。
その後アメリカにも渡り実務を身につけているところで、帝国ホテル会長の大倉喜八郎さんの目にとまり、帰国をして帝国ホテルで働くことになった。
しかしその日に関東大震災に見舞われることになったのです。
その時の彼の対応がすごいのです。
日比谷一帯は火事という中、
倒壊しなかった新館にて宿泊客の全員に対して宿泊料を無料にし、
外部から寝るところを求めてくる人にも同様に扱ったのです。
食事も軽食を提供し付近の建物から避難してきた人にも振る舞いました。
朝日、電通、通信者にロビーや空室を提供。
英、米、仏、伊などの各国の大使館にも部屋を提供。
機転のきいた迅速な行動はまさにサービス業に携わる人達の鏡。
皆から賞賛、感謝されたのはいうまでもないことで、
英国、フランス、イタリアの3国からは勲章を授与されています。
この大震災での彼の行動が帝国ホテルだけでなく、
日本のホテル業界を一流に引き上げる最大の原因となったのです。
彼の「人のために働こう」という決意があったからこそではないでしょうか。
人は本当の力が発揮されるのは、自分の為ではなく人の為に動くときだといいます。
努力する理由は何でもいいと思いますが、そこに貢献の精神が入ったところから爆発的に力は発揮されるのです。
私も貢献の精神を持ち、会社経営という分野で力を発揮しておるつもりです。
先人に負けず劣らない成果を創ります。