リーダーは主体的に創造する
こんにちは。
足立佑介です。
今回は、「久原房之助」さんです。
日立鉱業を買収し、久原鉱業を創業。
鉱山王と言われる人物です。
新興財閥久原鉱業は日立製作所、日産自動車など、直系と停系合わせて150社を擁する「日産コンツェルン」の母体にもなっています。
大人物になる方は、主体的に仕事を創造する方である傾向が強いです。
「仕事は自ら創る可(べ)きで与えられる可(ベ)きではない」
これは電通「鬼十則」の第1章の有名な言葉です。
彼は慶応義塾大学を卒後して森村組に入社。
配属先は神戸支店の倉庫番。
新入社員が倉庫係に命じられることはよくあることだったようですが、彼の場合その仕事ぶりが一味違っていたのです。
倉庫には売れないもののストックや半端もののストックが沢山ありました。
これはひどいと思った彼は、
「どうしてこんなものがあるのですか。おかしいじゃないですか」と、倉庫の主任に尋ねたそうです。
「これは売れないから放ってあるのだ」という返事に、新入社員の彼は「そうですか」で済ますことはりませんでした。
このままでは倉庫が狭くなるばかりで、会社としても大きな損失になると思ったのです。
彼は放置されてあるストックの山を一から自分で調べていって、その処分方法を自分で考え、それを支店長に提言。
すると支店長もその提言に納得し、倉庫の整理がされるようになったのです。
売れるものは値引きしてでも売る。
仕入れ先に返品できるものは返す。
処分するしかないものは思い切って処分。
そうすることで倉庫の中はすっかり整理され、ストックは全て良品となりました。
それと同時に、その支店内の経営精神ががらっと変わり、まっとうな仕事が行われるようにもなったのです。
新入社員の彼の提言によって何をどう売らなければならないかを、吟味して仕事が進められるようになり、
そして一年ほどの間に、その支店の成績はかなり良くなったのです。
全体を見て良くなるような仕事を創造する。
これは大きな影響力を持ち、大きな成果を創るには必要な要素なのかもしれません。