足立佑介‘s diary

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スルガ銀行誕生秘話【二宮金次郎のおかげ】

こんにちは。

 

足立佑介です。

 

今回は、岡野喜太郎さんです。

 

江戸時代生まれの二宮金次郎が農村や藩を復興させて、多くの人を貧困から救ったことは知られています。

 

この金次郎の復興の仕手をそのまま真似して誕生した銀行

それが静岡県沼津市に本社があるスルガ銀行です。

 

1884年9月に駿河地方を未曾有の暴風雨が襲い。現静岡県沼津市は甚大な損害をうけ、餓死者で出てもおかしくない状況になっていました。

 

この状況で一早く立ち上がったのが当時20歳の岡野喜太郎という青年です。

スルガ銀行の創設者です。

 

復興するにあたって、まず彼の頭に浮かんだのが、幕末に関東、東海など600余町村の財政を立て直した二宮金次郎でした。

金次郎は、天保の大飢饉に際して、静岡県のいくつかの村を見事に立ち直らせた実績がありました。

 

その仕法は一村の全農民に、縄一房(なわひとふさ)の代金5文を、

毎日欠かさずに積み立てさせて、個人を含めて村全体の財政再建をさせる

「小を積んで大を致(いた)す」方法でした。

 

金次郎の代名詞ともいえる積小為大の実践です。

 

岡野は皆の先頭に立ち農業に励む一方、

天災が来た時に困らないようにするために金次郎の仕法で、日頃から少しずつ積み立てて蓄えておくことを実行しました。

 

自分一人で積み立てるのではなく村全体で積み立てました。

 

村人たちに働きかけ一人月現在の3千円位の貯蓄組合組織を作りました。

これがスルガ銀行の母体となり、1895年(明治28年)に岡野の手によって現在の静岡県沼津市の農村に、資本金一万円の日本で一番小さな銀行が誕生したのです。

 

設立目的が「天災と民禍の克服」「貧しく荒んだ郷土の救済」。

 

創業の精神が「小を積んで大を致す=勤倹貯蓄」でした。

 

岡野31歳の時であるが豪商でも事業家でもない一農村の青年が銀行を設立したのは偉業でした。

 

岡野は93歳で長男に頭取の座を譲り渡して会長に退くまで銀行頭取在位62年間の大記録をつくり、1965年(昭和40年)老衰のため101歳で永眠。

 

その間、創業の精神である「小を積んで大を致す=勤倹貯蓄」を行内だけでなく世間にもずっと推進してきました。

 

それが評価され(1959年)昭和34年、内閣総理大臣より国民貯蓄運動の功績抜群として表彰されています。

 

創設者のDNAは今もスルガ銀行に脈々と受け継がれています。

 

第2代頭取の岡野豪夫は、

創設者の喜太郎が提唱した「勤倹貯蓄」と「社会貢献」の創業の精神にしたがって銀行の発展に尽くしました。

 

文化人であった第3代頭取の岡野喜一郎は、

1975年(昭和50年)創立80周年を記念して、創業の精神に基づく5つの「駿河精神」を制定。

第一番目が「奉仕の心をもち、無駄を省いて、有用なものに財を使う(勤倹貯蓄の精神)」でした。

 

そして現社長の岡野光喜は創業の精神を実現し、

常に地元のお客様のお役に立てるコンシェルジュバンクを目指して、21世紀を進んでいます。

二宮金次郎の教えを実践することで誕生した銀行が150年に渡り静岡県と神奈川県の経済を支えているのです。

 

偉人から学ぶことって価値があり大事なことです。

 

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